舞台を120%楽しみたい!観劇前の予習ポイント4つご紹介!

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舞台を120%楽しむ秘訣は、観る前の予習にあります。
今回は、あらすじや登場人物、歴史背景をおさえることで、より深く作品を味わえるポイントを4つご紹介します。

1. あらすじをおさえる

舞台は映画やドラマと違い、生の演技なので巻き戻しができません。 事前にあらすじを把握すれば、ストーリーを追うことに気を取られず、キャストの表情や演出の細かい工夫に注目できます。

  • 劇場や公演の公式サイトをチェックする

公式サイトにはあらすじやキャスト情報などが掲載されていることが多く、公演前に手軽にあらすじを確認することができます。

  • パンフレットを購入する

より深くストーリーを知りたい場合は、パンフレットの購入もおすすめです。 当日劇場でパンフレットを購入し、あらすじを確認することもできます。
※パンフレットが販売されない公演もあるのでご注意ください。

  • 原作をチェックする

最近は、小説や映画、マンガを原作とした脚本も増えています。原作をチェックして、作品の理解を深めるのもおすすめです。舞台演出から原作の特徴を感じ取ることができたり、舞台版ならではの表現方法に気づくことができます。

また、舞台作品の中には、歴史的名作をアレンジしたものもあります。
例えば、『ウエスト・サイド・ストーリー』は、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』を基にした作品です。

『ロミオとジュリエット』
時代・場所:14世紀(諸説あり)、イタリア・ヴェローナ
内容:対立する名家の若者たちが、禁断の恋に落ちる物語


『ウエスト・サイド・ストーリー』
時代・場所:1950年代、アメリカ・ニューヨーク
内容:ポーランド系アメリカ人とプエルトリコ系アメリカ人の対立の中で生まれる恋を描く

このように、時代や設定を変えながらも、根本のテーマを受け継いだ作品が多く存在します。

『ロミオとジュリエット』のバルコニーシーンは、『ウエスト・サイド・ストーリー』にも受け継がれている! ジュリエットが「おお、ロミオよ。あなたはどうしてロミオなの?」とつぶやく場面は、『ウエスト・サイド・ストーリー』では異なるセリフながら再現され、有名な挿入歌『Tonight』が歌われます。

『ウエスト・サイド・ストーリー』のバルコニーシーン
引用元:https://natalie.mu/stage/news/531641

原作を知っておくことで、原作と似ている点や異なる点を観劇しながら楽しむことができます。

2. 登場人物を知る

作品に出てくる登場人物の名前や特徴をおさえておきましょう。敵・味方などの人間関係を覚えておくと、観劇中スムーズに物語を理解することができます。  例えば、ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』では、ニューヨークを舞台に対立する不良グループのが描かれています。

例:『ウエスト・サイド・ストーリー』の登場人物

ジェット団(白人系不良グループ)
・トニー(主人公):ジェット団の元リーダー。

シャークス団(プエルトリコ系移民のグループ)
・マリア(ヒロイン):シャークス団のリーダーの妹。
・ベルナルド:シャークス団のリーダーであり、マリアの兄。

主要な関係性

トニーとマリアは恋に落ちるが、敵対するグループに所属している。

ウエスト・サイド・ストーリー相関図
ジェット団の元リーダーのトニーと、シャークス団のリーダーの妹のマリアが恋に落ちる構図が分かると、単純な恋愛ではないことや、物語の緊張感の背景を理解しやすくなります。
登場人物は公式サイトやパンフレットなどで確認することができます。衣装の特徴などを把握しておくと、誰がどの役か特定しやすくなるのでおすすめです。

3. 歴史背景を調べる

作品の時代背景を調べると、より物語の理解を深めることができます。

例えば『レ・ミゼラブル』は、フィクションではあるものの、史実を混ぜながら描いています。

例:『レ・ミゼラブル』の歴史背景

19世紀フランスが舞台。革命後の混乱や貧困、民衆の闘いが描かれている。
クライマックスの「六月暴動」は、実際の反政府暴動を基にしている。

歴史をおさえておくことで、作品のテーマや登場人物の行動に込められた意味をより深く味わうことができます。

4. 作り手を知る

作品について理解を深めたら、キャストや演出家、劇作家など舞台をつくりあげる「人」にも注目してみましょう。

  • キャストの経歴を知る

気になるキャストがいたら、これまでの活動内容を確認してみましょう。彼らが過去にどんなジャンルの作品に携わってきたのかをチェックすることで、他の役柄との違いを楽しむことができます。

  • 演出家・劇作家の作品の特徴を知る

演出家や劇作家の過去の作品や演出スタイルを知ることで、作品の魅力がより伝わります。例えば、特定のジャンルを得意とする演出家であれば、その作風を意識して鑑賞することで新たな視点を得られるでしょう。また、受賞歴や過去の代表作を知ることで、作り手のこだわりや得意とする演出手法を把握できます。

  • 作り手のコメントをチェックする

メディアで発信されるコメントやインタビューも重要な情報源です。公演の公式サイトやSNS、プレイガイドなどにキャストや演出家、劇作家のコメントやインタビュー記事が掲載されていることがあります。彼らがどのような意気込みで制作に臨んでいるのかを知ることで、鑑賞中に注目すべきポイントが見えてきます。

作り手の想いや、背景を理解すると、作品の見方が広がり、より深く楽しむことができます。

まとめ

観劇前の予習ポイントをご紹介しました。 改めて、今回紹介した4つのポイントを振り返ってみましょう。

1. あらすじをおさえる|公式サイトから調べよう・原作のストーリーも調べてみよう
2. 登場人物を知る|人間関係や外見の特徴をチェックしておこう
3. 歴史背景を調べる|作品に出てくる時代の出来事を知っておこう
4. 作り手を知る|キャストや劇作家の経歴、特徴、コメントをチェックしよう

この4つのポイントから準備をしておけば、舞台鑑賞を存分に楽しめるはずです。予習せずに観劇する楽しみ方もありますが、一瞬を逃せない生の舞台だからこそ、予習しておくことをおすすめします。

予習の時間が取れない場合は、観劇後に歴史背景や作り手を調べてみるのもおすすめです。ぜひ自分に合った方法で、観劇の時間を楽しんでください!

参考

  • あらしょーCHANNEL(2022/02/11),『【詳細解説】「 ウエスト・サイド・ストーリー 」と「ロミオとジュリエット」| 注目ポイント② |』,YouTube. 2025/2/23閲覧,https://www.youtube.com/watch?v=7iIRFjxzfdI