快適な観劇のために!おさえておきたい劇場でのマナー5つ

このエントリーをはてなブックマークに追加

舞台は、映画やテレビとは異なり、キャスト 役者と観客が一体となって創り上げるライブパフォーマンスです。
つまり観客も舞台の大切な一員。些細な行動がキャストの集中を削いだり、周囲の鑑賞を妨げてしまうこともあります。

「どんな服装や持ち物で行くべき?」
「初めての観劇だから、周りに失礼にならないように楽しみたい!」

そんな方のために、今回は観劇マナーの基本5つを詳しく解説します。

1. 観劇前の準備|服装・持ち物チェック

観劇を快適に楽しむには、事前の準備が大切です。
劇場は密集した空間のため、周囲に迷惑をかけない身なりが求められます。

また、劇場によってルールが定められていることもあるため、公式サイトもチェックしておきましょう。

服装のポイント

音が出る素材の服・アクセサリーは避ける

ナイロン製のアウターなど音が鳴る素材は避けましょう。
劇場は静かな空間で、音が響きやすい場所です。可能な限り、ウールやコットンなど音が出にくい素材の服を選ぶようにしてください。

帽子などの被り物はNG・視界を遮らない髪型で

大きな帽子や、高い位置のお団子ヘアは後ろの人の視界を妨げる原因になります。
観劇の際は髪型を低めにまとめる・帽子は脱ぐなどの配慮を徹底しましょう。

香水や柔軟剤の香りは控えめに

劇場は狭い空間のため、強い香りが充満すると他のお客さんの体調に影響を与えてしまうことも。特に香水や香りの強い柔軟剤・整髪料は控えめにしましょう。

持ち物のポイント

荷物は出来るだけコンパクトに

大きな荷物は座席に収まりきらず、周囲の人にぶつかってしまうことも。荷物は最小限にし、 膝の上、もしくは座席下に収まるサイズ にまとめましょう。
劇場によっては荷物を預けられるクロークがあるため、活用するのもおすすめです。

食べ物・飲み物の持ち込み

強い匂いのする食べ物を持ち込むことは、周囲の迷惑になるため避けましょう。 また、多くの劇場では、客席での飲食が禁止されています。事前に軽食を済ませておくなど、快適に鑑賞できるよう工夫するのがおすすめです。

2. 開演前のマナー|座席についたら気を付けること

劇場での観劇は、観客全員が同じひとつの空間で鑑賞するため、個々の些細な行動が他のお客さんに影響を与えてしまうことがあります。
劇場に着いたら、自分も周りも快適に鑑賞できるよう、環境を整えましょう。

電子機器の電源を切る

マナーモードではなく、電源オフが安心

劇場は、音響が計算されており、小さな音も良く響きます。バイブレーション音も非常に目立つため、電源オフが安心です。

スマートウォッチも忘れずに電源オフ

照明などの舞台効果を最大限活かすべく、客席側は明かりが無い場合がほとんです。そのような暗い劇場内では、スクリーンの光が思いのほか目立ちます。
通知の確認や時間のチェックでも、周囲の観客の視界に入り気が散る原因になってしまいます。

途中の入退場を避けるため余裕を持った行動を

時間に余裕をもって会場に到着する

道に迷ってしまうと、当然ながら開演時間に遅れる原因になります。交通機関の遅延などを考慮し、余裕を持って劇場に到着するのが理想です。
開演直前ではなく最低15分前には席についておくと安心でしょう。

トイレは開演前に済ませる

劇場のトイレ(特に女性トイレ)は非常に混雑します。早めに到着し、用を済ませておくのがポイントです。休憩中も並ぶことが多く、出遅れると開演に間に合わない場合もあるので気をつけましょう。

3. 上演中のマナー|鑑賞中に気を配りたいポイント

劇場は、観客全員ができるだけ快適に鑑賞できるよう設計されています。 姿勢ひとつで後ろのお客さんの視界を遮ってしまうなど、気づかないうちに周囲の観客に迷惑をかけてしまうことも少なくありません。

周りへの配慮として、以下のマナーを守りましょう。

正しい座り方で鑑賞する

座面に深く腰掛け、背もたれに軽くもたれる(前のめりにならない)

緊迫したシーンや感動的な場面では特に、知らず知らずのうちに前のめりになってしまうことがあります。しかし、その瞬間こそ後ろの人も舞台に集中したいものです。
背もたれに背中を付けて姿勢を保ちつつ、じっくりと舞台を楽しみましょう。

体を揺らさない

観劇経験のある人は、隣の席の人がリズムに乗って小刻みに動いていたり、前の席の人の頭が揺れていたりして、舞台に集中できなかったという方も多いのではないでしょうか。
観劇に夢中になっていると無意識に体を動かしてしまうことがあるので注意が必要です。特に、舞台に近い前方の座席だと、非常に目立つので気を付けましょう。

音や光を発さないように注意

咳やくしゃみの音

どうしても出そうなときはハンカチやマスクで音を抑えるのがマナーです。劇場の空気は乾燥していることが多いため、のどの調子が悪いときは水やのど飴を事前に準備しておくと安心です。

ビニール袋の音

ちょっとした動作で音が響くため、持ち込む場合はなるべく触れないよう、座席下に置いておきましょう。

オペラグラスの反射

オペラグラス(双眼鏡)を使用する際は、レンズの光の反射に注意が必要です。使用時はできるだけ静かに、光が反射しないように角度を調整しながら扱いましょう。

4. カーテンコール&終演後|拍手・退場時の注意点

公演の終盤、キャスト・観客ともに盛り上がりは最高潮です。
以下に注意して、最後までマナーを意識しましょう。

歓声や拍手のタイミング

周囲に合わせたリアクションが無難

ミュージカルやライブでは、観客のリアクションが推奨される場合があります。一方で、ストレートプレイやオペラ、バレエ、クラシックコンサート等の公演では、基本的に静かに鑑賞するのがマナーです。
鑑賞するジャンルによって独特の作法があるため、迷ったら周りに合わせるのが無難でしょう。

声出しの文化の違い

海外では指笛や「ブラボー」などの声援が送られるイメージですが、日本ではなかなか無い慣習です。無理にやる必要はありません。 出来る限りの拍手でねぎらいや感動を伝えましょう。

終演後も余裕をもったスケジュールで

カーテンコールは出来る限り最後まで座席にいる 終演後、すぐに席を立つことはあまり良しとされていません。

またカーテンコール後に、ロビーでキャスト陣が観客を出迎えてくれることも!サプライズを見逃さないためにも、最後まで楽しめる余裕を持っておきましょう。

劇場出口から駅までの混雑を見越しておく

終演後は劇場から一斉に人が出るため、公共交通機関までの道のりが非常に混雑します。帰りの切符を早めに用意しておくなど、スムーズに帰るための事前準備はしておくと良いでしょう。

5. その他

観劇マナーは公演や劇場によって異なる場合があるため、確認を怠らないことが重要です。 以下のポイントも心得ておくと良いでしょう。

オペラグラスや写真撮影・録音の規則をチェック

オペラグラスの使用可否

一部の公演ではオペラグラスの使用が禁止されていることもありますので、確認しましょう。劇場での貸出サービスがある場合は、そちらを活用するのもおすすめです。初めての鑑賞や、荷物を減らしたい場合はレンタルしましょう。

写真撮影・録音の禁止事項

多くの公演で写真撮影や録音・録画が禁止されています。 一部の公演では、カーテンコールのみ写真撮影が許可されることがあります。場内アナウンスに注意しましょう。

スタッフの指示を守る

案内や注意事項を守る プラカードを持ったスタッフが客席を回っていたり、掲示があったりするのでよく見ておきましょう。非常時の避難経路についても事前に確認しておくと安心です。安全に公演を楽しむために、劇場のルールに従いましょう。

スタッフを頼ってOK

座席が分からないとき、公演中に気分が悪くなったときなど、困ったときは無理せずにスタッフに助けを求めましょう。劇場スタッフは、観客が快適に観劇できるようサポートしてくれる存在です。最も確実な解決策を教えてもらうことができます。

まとめ

観劇は、多くの人が一緒に楽しむ特別な時間。一人ひとりの配慮が、より素晴らしい舞台体験につながります。

今回紹介した5つのマナーをおさらいすると、

観劇前の準備|身に着けるものに気を配ろう・持ち物はコンパクトに
開演前のマナー|電子機器の電源はオフに・余裕を持った行動を心がけよう
上演中のマナー|正しい姿勢で座ろう・音や光は発さないように
カーテンコール&終演後|拍手のタイミング・終演後も余裕を持った行動を
その他|劇場のルールや、スタッフの指示を守ろう

この基本をおさえておけば、初めての観劇でも安心です。

マナーを守ることで、自分だけでなく周りの人も気持ちよく観劇を楽しめます。
ぜひ、劇場ならではの臨場感や感動を存分に味わってください!